「世界で最も賞賛される人事」読書メモ
サブタイトルの「グローバル優良企業に学ぶ人材マネジメント」に惹かれて読んでみました。
やはり世界中には、一歩進んだ考え方を形にして、実践して、既に成果を出している企業があるはずなので、学ばない手はないですよね^^
全体としての気づきは、
・多くの企業がコンピテンシーを非常に重要視している
コンピテンシーとはその人材の行動特性で、業績などが
周囲の環境やラッキー的要素で変動するのに対して、
「この人の考え方、価値観、行動習慣であれば、外部環境に
依存せず、成果を出し続けてくれるだろう」という考え方です。
・多くの企業が人事の見直しを徹底している
「一度成功したからずっと部長」ではなく、現在も良い状態を
保っているのか、それは本当にこの人材によるものなのか、
部下からふさわしいと評価されているか、などをチェックする
仕組みを当然のものとして導入している。
などが、印象的でした。
今思えば、IBMでもコンピテンシーは大変重要視されていて
非常に頻繁にこの言葉は飛び交っていましたし、年毎の
評価項目に必ず組み込まれていました。
ただ、なぜコンピテンシーが重要なのか、どんな流れで会社や
ひいては社員のためになるのか、は浸透していなかったため、
現実に「こんな人事施策があるなんてウチの会社で幸せだな」
と感じている社員は少なかった印象があります。
どんな施策もそれがなぜ存在するのかの周知徹底が重要で、
そのために現場のマネージャーの役割は非常に重要で、
マネージャーへの理解促進がボトルネックであったのかもしれない
と感じました。
▼以下、気づきメモです。
・社内のイントラで「次にどんな仕事で空きが発生するか、
その仕事にはどんなコンピテンシーが必要か」が告知され、
自発的に立候補できる。自分から手を挙げた社員は
モチベーション高く、仕事に打ち込む。
・一定期間仕事を休んで、外部で勉強したり、社会奉仕に従事
することが制度化されている
(3ヵ月、場合によっては1年会社に出社せず、一定のテーマ
を研究するなど)
・仕事から完全に離れて3,4日間かけて、「それぞれの部門や地域
における重要なビジネス上の課題」についてとことんディス
カッションしている
・部下がマネージャーの評価を行い、その評価結果はマネージャー
の上司に届けられる
・あえて異なるビジネス領域を転々とさせて、「苦しい状況の中で
短期間に打開する能力」を養わせる
(「来たばかりの新米に何ができる」という反発が起こることを
話し、その中で答えを出すのがミッションなのだということ、
期待しているからこそ、あえてそうすることを事前に理解を促す)
・目標に客観性を追求する
「人材育成」と書けば、「何人?いつまでに?どのようにして?」
と返ってくる文化を作る
・レスエフェクティブの10%に対して徹底した改善プロセスを実施
過程で去るのは仕方ないという考え方により、努力する人材の
モチベーションを損なうことを防ぐ
・レベルが上がる程、スキルアップのための厳しい研修が用意されている
教育される名誉が報酬となっている
・部下からマネージャーへの改善要求が届く仕組み
部下が遠慮なく要求を出し、ファシリテーターが匿名状態にまとめて
マネージャーに回答を促す。回答後、メンバーと一同に会し、
順番に答えていく。
悪いことは改善され、誤解は解消し、マネージャーの様々な価値観、
判断基準が回答に散りばめられるため、長年かけないとわからない
部分が短期間で伝わることになる。
新任のタイミング、もしくは部下から要望が出たタイミングで実施。
・部下の動機付けとなる給与決定権はマネージャーに持たせる
そのかわり部下への説明責任も負わせる
・匿名アンケートで人事降格とはせず、あくまで経営層や総務の
責任と受け取って改善施策を練る
・クレドの浸透を重要視する
事例の中でクレドの要素を説明し、理解を促す
クレドはシンプルであることが重要
複雑では理解されにくく、根付かない
・「異動した際に心から歓迎してもらえた、仕事以外の相談もでき
尊敬できる同僚に囲まれている」などがパフォーマンスも向上させる
会社はそうなりやすい土台を創っていく(クレドの浸透もその1つ)
・人事には戦略が求められる
「多様性」を分析し、戦略的にマネジメントする必要がある
・インドがITや経理・財務の専門家育成に国策として力を入れている、
賃金基準が低いことから、財務・経理の処理センターをインドに置く
・制度は仕組みや形が変わっただけでは浸透しない
概念やコンセプトの周知徹底が必須
・評価の根拠が具体的であること、反論の機会が与えられていること
が重要
・採用面接での活用方法
「あなたが過去に最も成功した事例を説明してください」とし、
面接者2名以上で、「考えたこと感じたこと」だけでなく、
「何を実際に言ったり、行動に出したのか」を明らかにしていく。
「ある状況下でどのような考えからどのような行動を行ったのか」
からコンピテンシーが読み取れる。
事前にその職種で必要となるコンピテンシーを整理し、
それを確認するための質問ポイントをまとめておく。
・コンピテンシー導入のポイント
1.企業ビジョンや経営戦略実現のためのものと認識する
2.自社にとってのコンピテンシーとして運用しながら積極的に見直す
3.人事制度に取り込む
4.現場で使いやすい形にする
・個々の社員に権限が委譲されて、潜在的なパワーや機動力は発揮される
ただし、社員が信頼によって家宅結ばれているのが必須

